GB07:23)Farewell! Great Britain, and...

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上記の写真はエディンバラ空港。英国航空、ロンドン・ヒースロー空港行きのごく普通の搭乗風景ですが、実は私たちはこの便に乗る予定ではありませんでした。…なんと!事前に予約した別の便に乗り遅れてしまったのです。

1010116前回の写真でちょっと優雅な朝食のことを書きましたが、そこで時間を取りすぎまして、空港に着いたのが予約便の出発20分前。急いでカウンターに行ったら「10分前に搭乗手続きは締め切りました。もう搭乗はできません。」ひえ〜。この後ロンドン・ヒースロー空港で日本への帰国便に乗り継ぐ予定だったので、私も嫁さんも日本に帰れなくなるのでは、と一瞬思ってしまいました。

ただ、もともとヒースローでの乗り継ぎ時間を2時間半取っていたことと、エディンバラ・ヒースロー線がイギリス随一のビジネス幹線であることが幸いしました。1時間後の英国航空便に空きがあることがわかり、それに搭乗。ヒースローでの日本への帰国便への搭乗手続きもぎりぎり間に合いました。いやー、危なかった(大汗)。


1010117敗因はのんびりしすぎていた、という一言につきるのですが(^^;;;もうひとつはイギリスの国内線を日本の国内線と全く同じように見ていたことがあります。後日ガイドブックを見返してみると、イギリスの国内線に乗るときも1時間前には空港に着いているように、と書いてありました。日本の国内線なんて出発20分前にカウンターに着いたら一応大丈夫やからなぁ…

もうひとつ現地で感じた違いは、手荷物について。日本の国内線でも機内への持ち込み荷物は一人一つと建前上はなってますが、お土産やら何やらで手荷物が複数になってもおとがめなし。ところが、イギリスの国内線はこれが厳格に守られてまして、同じようなノリでセキュリティチェックに行こうとしたら係官にちゃんと一つにまとめろと言われ、無理無理かばんに押し込みました。時間のことも含めて、セキュリティの感覚が日本とは違うんだなぁと実感した一幕でした。


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イギリス旅行記だけでまる3年。ブログ開設からまる6年経過しましたが、イギリス旅行記終了とともに、このブログも一区切りとしたいと思います。ブログはしばらく削除しませんので、イギリスへ、あるいはいろんなところへ旅をされる方の参考になれば幸いです。

では、またどこかで。

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GB07:22)The Balmoral

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バルモラル
The Balmoral 
1 Princes Street, Edinburgh, EH2 2EQ

「荷物をお持ちしましょう。ロビーへご案内しますね。 Welcome to The Balmoral!」
入り口に立つなりスコットランドの民族衣装に身を包んだドアボーイがさっそく案内してくれて、ホッとした気分にしてくれます。

1010112エディンバラ・ウェーバリー駅のほぼ真上。今回の旅の最後の宿は、これまでの長旅の疲れを考慮して駅から一番近いホテルを選んだのですが、もともとは昔の鉄道会社North British Railwayのステーションホテル「North British Hotel」を改称・改装したもので、100年以上にわたってエディンバラのランドマークとして親しまれているそうです。現在はヨーロッパの高級ホテルグループ「The Rocco Forte Collection」により運営されています。


1010113クラシカルな印象に惹かれたのも選んだ理由のひとつ。外観とパブリックスペースの内装はちょっと古めかしい感じなのですが、逆に家具はモダンなものが多くてええ具合にバランスがとれてて、ロンドンのデュークスホテルのような落ち着いた感じがとてもよかったです。

このホテルはエディンバラでも最高級ホテルなので、当然のごとく?最低レートで予約したのですが、それでもいい部屋でした。私たちの泊まった5階の部屋の小さな窓からはエディンバラの市街地を眺めることができました。方角によってはウェーバリー駅を頻繁に行き交う列車の見える部屋もあるので、鉄っちゃんにはうれしいかも。


1010114イギリス10日目。帰国の日の最後の朝食はルームサービスをおごりました。朝の6時すぎだったか、ちょっと大ぶりのテーブルが運び込まれ、てきぱきと朝食が準備されていきます。画像の通りごく普通の洋風のものを頼んだのですが、なんとここでは和食が選択可能でした。こういうところでご飯と塩鮭を食べるのも悪くはないかもしれませんが(ちゃんとリストにGrilled Salmonと書いてありました)、のんびりシリアルやトーストを食べたりして、長旅の思い出にひたりました。結局まずくてどうしようもない飯にあたったことは一度もなかったなぁ…


ちなみに、J・K・ローリングが最初はエディンバラのカフェで書き綴ったと言われる「ハリーポッター」シリーズの最終巻は、このホテルで完結されたとのこと。私たちの旅の物語も、次回で終幕です。

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GB07:21)Ramble in Edinburgh

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 エディンバラ駅に着いたのはちょうどお昼時。ホテルに荷物を預けて、さっそく昼食、そして町歩きに出かけました。

0905102 エディンバラの市街地は、東西に走る線路よりも北側をNew Town、南側をOld Townと呼んでいますが、まず歩いたのはNew Town。線路に沿って走るPrinces Streetとそのひとつ北側のGeorge Streetを行ったり来たりしてました。New Townといっても現代的な高層ビルではなく、18世紀後半に建設された石造りの重厚な建物がつらなっています。中世の面影を残すOld Townと合わせて町並み自体が「世界遺産」に登録されており、見応え十分。スコットランド第2の町のど真ん中にこういう町並みが残っていることに感心してしまいました。

0905103 New Townではいろんなお店を出たり入ったりしたのですが、最も長く居着いたのは、George Streetでたまたま見つけたローラ・アシュレイLAURA ASHLEYの支店。日本でもおなじみで服とか雑貨とかを売っていますが、もともとの発祥は「生地屋」さんでして、このGeorge Street店の2階でも生地がいっぱい売っていました。画像は生地を量り売りするときに使うもの。こいつに布を通すと中の針がくるくる回るしかけです。洋裁をよくされる義母のためにここで2種類ほど生地を購入。ええイギリスみやげになりました。

0905104 ホテルでちょっと休憩して、いよいよOld Townへ。エディンバラを訪ねる観光客が必ず足を踏み入れるロイヤル・マイルRoyal Mileを行ったり来たり。当然ここを訪ねる観光客相手に土産物屋も多数軒を連ねているのですが、ここでは行きたい店がありました。
 デザインズ・オン・カシミアDesigns on Cashmereというお店なのですが、お目当てはここで売っている本場スコットランド・ロキャロンLochcarron社製のタータン・キルト。自分自身へのただひとつのお土産としてこのマフラーを買いたいと思っていたのです。時間をかけてゆっくり選んで自分好みの色合いのマフラーをゲットしました。夕方になって寒くなってきたので、さっそく利用。肌触りもとってもよくて、以後ずっと愛用してます。

0905105 そして、最後に訪ねたのがロイヤル・マイルの西端にしてエディンバラのランドマークであるエディンバラ城でした。お城にしては入場料を11ポンドも取るので結構お高めなのですが、それだけの価値のあるお城でした。結構広くてお城の内部そのものも見応えがある上に、お城からの景色もすばらしい。最初の大きな画像はお城から撮ったエディンバラの町並みですが、その先の海(北海およびフォース湾)まではっきりと見渡せます。最後の最後にまたのんびりした時間を過ごすことができました。
 今回の旅の観光は、これにてすべて終了。あとはええホテルで一晩お世話になって、帰国するのみです…

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GB07:20)First TransPennine Express

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イギリス8日目。いよいよ旅も終盤にさしかかりました。

この日は半日を移動に費やしました。目的地は、スコットランドの首府、エディンバラEdinburgh。実質的な乗車時間は約2時間半で、ふたつの鉄道会社を乗り継ぐことになりました。まずはウィンダミアWindermereから、西海岸本線との乗換駅オクセンホルムOxenholmまで。乗ったのはFirst TransPennine Expressという鉄道会社でした。

0905092 TransPennineExpressの営業範囲は、主にイングランド北部のローカル線。イングランド北部を背骨のように貫くペナインPennine山脈両側それぞれの町々と、その相互をつないでいます。現在は旧Virgin CrossCountryの営業範囲の一部を受け継いでエディンバラまで路線網を広げています。
2日前にプレストンからウィンダミアまで乗った列車もこの会社で、ともにclass185という最新型のディーゼルカーに乗ることができました。独シーメンス社製、米カミンズ社エンジン搭載。山道に強く、最高速度は100mph。TransPennineExpressのほぼ全域をカバーする近郊輸送向け車両で、もちろん1等車の設備もあります。他の車両の1等車同様2列−1列のゆったりした配置で、対面式シートの真ん中にはちょっとした書き物もできそうな広めのデスク。平日の昼間で他のお客さんがほとんどいなかったこともあり、景色を独り占めするような贅沢な気分にひたれました。

0905093 オクセンホルムから先は再び西海岸本線、Virgin CrossCountryに乗ってエディンバラを目指します。イングランド北部とスコットランド南部をSuperVoygerで快走。このあたりの車窓も平原を延々と走っていくという感じですが、北に行くにつれて人跡がよりまばらになっていきます。カーライルCarlisleを過ぎてスコットランドに入ると、平原ばかりだった車窓になだらかな山並みと森が見えるようになってきます。特にカーライルの次の駅LockerbieからCarstairsJunctionまでの約50マイル(この間に駅はひとつもありません)の車窓は圧巻。見えるのは緑と羊と、鉄 路に寄り添って延びる高速道路を走る車の列ばかり。その車の列をSuperVoygerが気持ちよくちぎっていってくれます。スコットランドらしい雄大な車窓を堪能したひとときでした。

0905094 目いっぱい楽しんだイギリスの鉄路の旅も、ここエディンバラが終着駅。私たちは西海岸本線から乗り入れましたが、ここはもともと東海岸本線のターミナルでもあり、スコットランドで2番目に大きな駅でもあります。スコットランド全域に路線網を広げるScotRailの列車が頻繁に行きかい、とてもにぎやかでした。
ロンドンから大回りしながらエディンバラまで列車で旅してきましたが、乗ったどの列車もいい設備でしたし、車窓もすばらしかったです。まだ乗っていない鉄道会社も数多くありますし、今年からは山口県産(^^)の高速列車Class395も走り始めます。またイギリスをたずねたときには列車で旅してみたいですね。

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GB07:19)The home of Peter Rabbit

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イギリス7日目。

今日は終日ウィンダミア湖周辺の観光です。もともと嫁さんのイギリス観光の目的のひとつが「ピーターラビットの世界を見ること」だったので、ちょっと気合を入れて?出かけました。

0902142 ウィンダミア湖周辺は、観光客の便を考えて公共交通機関が充実しています。湖の観光船や湖の周囲をめぐる路線バスが1時間あたり1~2本走っていて、ピーターラビットの著者ベアトリクス・ポターの生家があるヒルトップや、ウィンダミア湖南端を走る保存鉄道へも観光船やバスで手軽に行くことが出来ます。
保存鉄道もちょっと興味がありましたが、さすがにヒルトップとあわせて1日で回るのは無理があるので、今回はヒルトップを優先しました。

ヒルトップへは、ホテルから20分ほど歩いたところにある港から観光船に乗って20分でウィンダミア湖を横断。対岸の港から接続するマイクロバスでさらに10分行くとたどりつきます。
バス停の目の前がポターの生家の入り口になっているのですが、まず公式みやげ物店とかお庭とかがあってここだけでも時間を使ってしまいました。公式みやげ物店には当然ピーターラビットのグッズが多数。さらにはポター自身が深くかかわっていたナショナルトラストにかかわるグッズも販売されていました。

0902143 で、メインであるポターの生家は大人気。平日の昼間なのに入場制限をしていて、整理券方式で見物客をさばいていました。我々も1時間半ほど待たされる羽目になり、やむを得ず近くのカフェで休むことにしました。カフェも混雑していて、30分ほど待たされて相席ながらやっと腰をおちつけます。

相席はちょっとお年を召したオーストラリア人夫妻。ブロークンな英語ながらいろいろ親しく話ができたのですが、そのご夫婦から「ヒルトップで若い日本人女性観光客をよく見かけるが、なんでこんなに多いのか?」と聞かれて答えに窮してしまいました。日本ではピーターラビットのキャラクターグッズをよく見かけますが、他の国ではそれほどでもないのかもしれませんね。

0902144 ポターの生家を見たあとは、しばし周辺のお散歩。ヒルトップにはポターの生家だけでなく普通の住人の家もいくつかあり、周囲には牧場が広がっています。ちょっと横道にそれて歩いてみると、それまでの混雑がウソのように静かになり、牧場でのんびりしている馬や羊を見ていると、私たちものんびりとした気分になってきます。ポターの生家そのものもよかったけれど、その後の散歩がもっと楽しかった、と後に嫁さんも言ってました。

実は湖水地方というところはもっとひなびた所を想像していましたが、思った以上に人が多く、ちょっと観光地化?されていたかな、とも感じました。でも、ちょっと横道にそれれば豊かな自然をのんびり楽しめるところもあり、レンタカーとかで回ればもっと手付かずの自然を堪能できそうに思いました。

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GB07:18)The Archway Guest House

おひさしぶりです。数ヶ月ぶりに再開します。
もうあの旅から1年以上たってしまいましたが、今年中には終わらせますので、もうしばらくおつきあいください。

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The Archway Guest House
アーチウェイ ゲストハウス
13 College Road, Windermere, LA23 1BU

ウィンダミアの宿は再びB&Bを選びました。
今回の旅で泊まった5つの宿の中では一番小さな宿でしたが、サービスや雰囲気も良く、おすすめできる宿です。宿のHPを見てもらうと分かるとおり日本語のページがありますが、今回2泊した間、他の日本人の方と会うことはありませんでした。ただ、もともと希望していた日が平日にもかかわらず取れなくて、1日ずらさざるをえなくなったので、人気はある宿なのだと思います。

0811303 場所はウィンダミア駅から歩いて数分。
ウィンダミア駅のど真ん前にちょっと大きめのスーパーがある他、ホテルから歩いて数分圏内に食事できる店がいくつかあり食いっぱぐれる心配はありません。ただし、宿そのものはメインの通りから1本はずれたところにあるので、車通りは少なくてとても静かでした。

0811302 通された3階の部屋は思った以上に広く、家具のデザインもシンプルで私好みでした。寝室とは別に、洗面所・トイレ兼用の屋根裏部屋のような控えの間がひとつ。この部屋がじゅうたん敷きで8畳ぐらいの広さがあり、さらに窓からはウィンダミア湖の眺望も眺めることができました。もちろんこの控えの間にも寝室同様暖房が入っていて、イスまで置いてあるのでちょっとした居間気分。ある晩に嫁さんが早々に寝てしまった後、私はこっちの部屋でゆっくり読書を楽しめました。

0811304 朝食はロビーを兼ねた1階の部屋で取りました。こじんまりとはしていますが、天井は高くて開放的。朝食で使うテーブルは3つだけ。棚にはいくつかのフレークが置いてあって、セルフサービスで取り放題。手料理もおいしくて、大きな窓から差し込む朝日も明るく、同席した人との会話もはずみました。本棚にはいろんなガイドブックが置いてありましたが、もちろんピーター・ラビットの絵本も置いてあって、チェックインした後、さっそく予習?がてらその絵本を読んだりしていました。

次回は、そのピーター・ラビットのふるさとを訪ねます。

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GB07:17)Virgin CrossCountry

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 イギリス6日目。

 今日は移動日です。目的地はイングランド北部・湖水地方の中心地、ウィンダミアWindermere。ところが、コッツウォルズから湖水地方に行くのは結構大変なんです。2日前にロンドンからたどりついたモートン・イン・マーシュを起点とするとロンドンに一旦戻らざるをえず、時間もかかる。そこで、タクシーでコッツウォルズ西部の町チェルトナムCheltenhamまで行くことにしました。
 またフロントに予約をお願いしたのですが、私たちの荷物の多さを察したのか、今度は大型のバンがやってきました。結構飛ばして30分ほどかかったのですが、そのときの車窓も本当にすばらしかった。今度はぜひ自分でレンタカーを借りてコッツウォルズを楽しみたいものです。


0805243 さて、今日はまた別の鉄道会社が登場します。ヴァージン・グループの鉄道会社、Virgin CrossCountryです。車両はヴァージンの誇る最新車両、ボンバルディア社製のclass221。カミンズ社のエンジンを搭載し、振り子機構を備えたディーゼルカーで「super voyager」という愛称がついています。
 しかも編成ごとに著名な冒険家の名を愛称に冠していて、私の乗った編成は、イギリスの女流飛行家「AMY JOHNSON」。経歴が1等車のデッキに紹介されていました。チェルトナムからイングランド北部の町プレストンPrestonまでおよそ2時間、この特急列車の1等車で車窓を楽しみました。

 まずはイギリス第2の都市、バーミンガムBirminghamに向けて「Cross Country Route」と呼ばれる鉄路を走ります。イギリスの鉄路はロンドンを中心に放射線状に伸びていて、大半の幹線はロンドンが起点なのですが、主要な地方都市を相互に直結するこのクロスカントリー線だけはロンドンを通らない幹線で、特急列車も頻発しています。ヴァージンの1等車では、かならず食事が無料で出るそうですが、この時も昼食(朝食?)代わりの軽食が車掌さんから配られました。


0805244 バーミンガムから先はイギリスの大幹線、西海岸本線West Coast Main Lineを北に向かいます。ここでもしばらくは都市と農村が断続的に入れ替わる車窓が続きます。広い緑の丘陵地帯には羊がいっぱいいて、車窓だけ見ているとなんとなく北海道のいなかのような気分なのに、鉄路はしっかりした複線電化でたびたび列車がすれ違ったりするので、なんとなく不思議な感覚でした。


 実はVirgin CrossCountryという鉄道会社は、今はもうありません。私たちが乗った列車の1等客車にはVirginが発行する「HOT LINE」という広報誌が無料配布されていて、大々的に運営会社の変更が報じられていました。

0805245 Virgin CrossCountryが07年11月をもって運営を終了し、同社が運営していたクロスカントリー線の列車についてはArriva系列の新会社CrossCountryに引き継がれること、西海岸本線の列車については同じVirgin系列のVirgin Trains(Virgin WestCoast)が引き継ぐこと、そしてVirgin CrossCountryの約10年間にわたる歴史が詳細につづられていました。Virginグループ総帥Sir Richard Bransonの惜別メッセージもトップに掲載。もちろんオールカラーで、写真も豊富。列車内で配る広報誌にしてはかなりの気合の入れ様でした。


 プレストンで列車を乗り換えてウィンダミアまではさらに1時間ほどかかったのですが、その話はまた後で。次回は、いよいよ湖水地方です。

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GB07:16)The Venice of the Cotswolds

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 お昼時にちょっとホテルで休んでから、タクシーを呼んでもらって近場に出かけることにしました。どうもコッツウォルズのタクシーは決まった塗装が一切ないようで、TAXIの表示すらない普通の自家用車っぽいものまでありました。車内にはメーターや乗務員証がしっかりあるんですけどね。車種も千差万別で、このとき来たのは高級な大型車でした。


0805112 そんなタクシーで向かったのは、コッツウオルズではちょっと大きめの町のひとつ、ボートン・オン・ザ・ウォーターBourton on the Water。名前の通り町の真ん中に小川が流れていて、"The Venice of the Cotswolds"の愛称を持っています。といっても、ベニスほど大きな町ではなく、人通りも多すぎず少なすぎずでゆっくり楽しむことができました。
 まずは町の入り口にあるカフェで休憩。ちょっとしたお庭もあっていい感じです。入り口には「日本語のメニューあります」としっかり日本語で表記。やっぱり日本人もよく来られるんでしょうか。ボートン・オン・ザ・ウォーターも写真のような黄色?石造りの建物がほとんどで、落ち着いた色合いが周囲の緑にぴったりです。(イギリスでは「はちみつ色」と言うのだそうです)


0805113 ここの目的は、町歩きとショッピング。町の中心から横手の小道を数分歩けば建物もまばらになって、なだらかな丘を眺めることができます。町の中も結構緑が多く、小川と緑を楽しみながらのんびりお散歩です。面白そうな小さな博物館もいくつかありましたがそれらはほとんどパスして、いろんなお店を見て回りました。例えば左の画像のお店は、小さな絵本やヒーリングっぽいCDとかを売っていて、ちょっと個性的。もちろん普通のパン屋さんとか、洋服屋、家庭用品店や手芸雑貨屋とかもあり、自分自身や友人のためのおみやげがてらちょこちょこ買ってしまいました。
 特に時間をとったのが、最初の大きな画像の左側にある家具と雑貨のお店"The Cotswold Company"でした。リンク先のHPを見てもらうと大体雰囲気がわかるかと思いますが、シンプルであたたかな家具と感じのいい食器や雑貨が置いてありました。嫁さんも私もこういうのが大好きなので、いろいろ眺めて楽しい時間をすごしました。


0805114 そうこうしているうちに夕方5時半ぐらいになって、そろそろ夕食にしようか、と思ったところでちょっと予想外の事態が発生。町中のお店が、夕方5時を過ぎて一斉に閉まり始めたのです。物販店だけでなくカフェまで閉まってしまい、ちょっとびっくり。
 結局いくつかあるホテル併設のレストランかバーしか夕食の手立てがないと判明したので、そのうちのひとつを選んで開店時間の午後6時まで待って夕食。カジュアルな感じのホテルを選んだので、レストランのレベルもそこそこ、BGMも普通にかかっていましたが特に不満はなし。食後にホテルのフロントでタクシーを呼んでもらって、無事宿に帰りつくことができました。

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GB07:15)The Slaughter Vale

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 ホテルにチェックインして、ひといきついて、夕食の時間までまだ間があったので、さっそく散歩に出かけました。ホテルの前の道をブラブラ歩いていくと、ちょっとした丘の上に出ました。その丘から撮った写真が上記の画像です。

 ホテルのあるUpper Slaughterは画像左下の木々の中。いくつもの丘に囲まれたくぼみのように見えます。手前に見える白いものは羊の群れ。その奥はどこまでも続くなだらかな丘と森と牧草地。日が暮れるまでこの場所でゆっくりしていましたが、道を行き交う人もなく、車が2台ほど通り過ぎるだけ。もうこの景色をひとりじめしただけで、本当にコッツウォルズに来てよかった、と思いました。


0804192 翌朝、イギリス5日目。

 朝食後さっそく散歩に出かけます。ホテルのフロントで手書きのお散歩マップをもらって、おとなりの集落、Lower Slaughterを目指して歩きました。散歩道はいくつかのルートがあって、普通の舗装道路もあるのですが、おすすめはやはりパブリック・フットパスPublic Footpath。ごく普通の私有の牧草地を突っ切るようにルートが設定されていて、羊用の防護柵を開け閉めすれば誰でも歩くことができる道です。もちろん件のお散歩マップにはFootpathのルートもしっかり書いてありました。


0804193 普通の道をしばらく歩いてから、さっそくFootpathに突入。ちょっと朝露でぬれた草を踏みしめて歩くのは、とても気持ちがよかったです。牧草地のど真ん中を歩きながら左の画像のような景色をたっぷり楽しむことができます。別のFootpathでは10頭ぐらいの牛が水飲み場で水をのんでいるところにぶち当たったりしてちょっとおっかなびっくりでしたが、牛もおとなしかったので全く問題なしでした。
 Footpathはコッツウォルズだけでなくイギリス全土の田舎にあるそうで、こういう道が昔から認められているところにイギリスの奥の深さを感じました。


0804194 ホテルからゆっくり歩いて1時間ほどでLower Slaughterに到着。Upper Slaughterよりはちょっと大きな集落で大きめの教会とかもありましたが、ここも景色の美しいところでした。BLEDISLOE CUPという美しい村の景観コンテストで賞をもらっているようで、その標識が集落の中心にさりげなく飾ってありました。
 私たちもしばらくLower Slaughterで時間をつぶしまして、地元の雑貨店でお土産買ったり、集落の中心を流れる川と紅葉する木々と古い建物、そして建物をやさしく彩る花を眺めたりしていました。


 Lower Slaughterから来た道と別ルートでホテルに戻って、昼食をはさんで、またおでかけです…

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GB07:14)Lords of the Manor

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Lords of the Manor
ロード オブ ザ マナー
Upper Slaughter Nr.Bourton-on-the-Water
Gloucestershire GL54 2JD

 アンティークがいっぱいある古城のようなホテルに泊まりたい、と思った私の嫁さんが、いろいろ探し回って決めたホテルがここでした。古くからある貴族(Manor)の邸宅をホテルにしたものですが、本当によかったです。


0804132 このホテルのあるUpper Slaughterは本当に小さな集落で、周囲に商店やバーのようなものは見当たりませんでした。不便といえば不便なのですが、イギリスの田舎でのんびりしたかった私たちにとっては本当にぴったり。行き交う車の数も少なくて、私たちがいた道路沿いの部屋でもとても静かでした。

 ホテルの前は広い庭園で、それ自体がいい景色であることはもちろん、庭園内も自由に歩き回ることもできます。庭園にはテーブルとイスも置いてあって屋外でランチやアフタヌーンティーを楽しむこともできますが、すでに寒かったこともあり、今回は見送り。また、ホテルの周辺にもいい散歩道がいろいろありました。詳しくは、次回に。


0804133 今回はこのホテルでは一番安いレートを選んだのですが、あてがわれたのはちょっと広めのダブルルームでした。室内は、4本柱のベッドに大きめのタンス。それにちょっと小さめのデスク。おそらくいずれもアンティークだと思います。それに小さな出窓が3つあって、適度に光が入ってきます。若干暗いといえば暗いのですが、明るすぎるよりもかえって落ち着くような気がして、よかったです。

 食事もおいしかったです。夕食・朝食ともレストランでアラカルト形式の食事を取ることができました。また朝食はためしに一度ルームサービスを頼んでみましたが、いずれも質量ともに十分で、「イギリスの食事はまずい」という噂はウソなんじゃないかと思いました。ここのレストランもDukes Hotel同様こじんまりとしたものでBGMもなく、とても静かで穏やかな雰囲気でした。


0804134 パブリックスペースも充実しています。広い居間と、パブを兼ねたもうひとつの広い部屋が庭園に面していて、屋内からもすばらしい景色を楽しむことができます。パブでは軽い食事を取ることもできるので、私たちも昼食のサンドイッチを食べながら静かな昼下がりのひとときを楽しみました。

 ここのホテルも2泊したのですが、その間に他の日本人の方を3組見かけました。ひと組は某雑誌社の取材で来られたカメラマンと編集者の方、あとのふた組はイギリスで現地駐在をされているご家族が休暇?で来られていたようです。日本人でも知る人ぞ知る存在みたいですね。これから、もうちょっと有名になるかも。

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